英語力
DATA:
2009年2月1日日曜日
アジアバックパッカーしていた頃、 覚えた英語と言えば、
ディスカウントプリーズ ノーイングリッシュ ノープロブレム
だけである。 それでも身振りてぶりでなんとかなるのである。 逆に英単語で分かってもらおうとするより、 大阪弁で威勢良く喋ったほうが分かってくれたりした不思議なアッコちゃん。
バリから帰る際、 コンチネンタル航空を取っていたのだが、 その飛行機の関係で4日間グァムにいないといけないことになった。
グァムとかハワイにまったく興味がなかったのだが、 (今はハワイで豪遊とかしてみたいですわ) しゃあないので泊まることになった。
そん時は当時の彼氏と旅していたのだが、 彼氏が私が寝ている間に、 同じ宿に泊まっていた日本人女子連中の部屋で遊んでおり、 起きた時に彼氏がいなかったのでどしたのかド心配していたら、 女の子から情報収集してきたよと帰ってきた。
ほう、アジア旅行ならともかく、 グァムで情報収集もクソもあるかボケと、 お前がただ単純に女の子と喋りたかっただけやろ認めろと言うも、 いや、旅には情報収集がとても大切なんだと引かない。 ウソつけアホけと腹が立ちまくり、 酒飲んでくるわ!! そう言って1人、夜11時にホテルを飛び出した。
アジアの夜は長いが、 ここグァムの夜は驚くほど静かで真っ暗だった。
心細いながらもそん時彼氏の顔も見たくなかった私は、 開いてるバーがないかと足で探しまくっていたら、 金網を張った空港近くまできていて、 拳銃を持った警備員みたいなのになんか叫ばれて拳銃を向けられた。
小便チビりそうにビビッた。 日本なら発砲はしないだろうがここはアメリカである。 ちょっとしたことで撃たれても仕方がない。 その時に私の口から出た言葉は、
ノーイングリッシュ! ジャパニーズ! スターホテル!
英語をできない日本人ですスターホテルに泊まってますと、 喋れる単語だけを叫んで両手をあげた。
警備員を横目に両手あげながらもっと奥へ逃げ走ると、 10匹近くの群れになった野犬が待ち受けていた。 目はギラギラよだれを垂らし唸る、 今にも襲いかからんばかりの勢いだった。
ビビツた。 野犬に殺されると今来た方向に逃げると、 またさっきの警備員に拳銃を向けられた。 あきらかに頭らへん狙ってる。 そして叫ぶ。
ノーイングリッシュ! ジャパニーズ! スターホテル!
拳銃を向けられたままダッシュで逃げると、 大きな国道らしきものに出てきた。 ホッと胸を撫でおろし歩いていると、 黒ぬりのでっかい車が横付けしてきた。 そして窓をあける。
車中にいたのは黒人2人連れで、 私はここがアメリカと言うことも忘れ日本感覚で、 道でも聞きたいのかなぁと窓を覗き込んだ。 英語を聞き取れないし喋れもしないのに。
したらその瞬間にドアを開けられ、 車のなかに引っ張り込まれそうになった。 殺されると思った私は叫んだ。
ノーイングリッシュ! ジャパニーズ! スターホテル!
何度も何度も叫んでいたら、 そのうち黒人は思いきり笑い出して、 バイバイと手を振って走り去っていった。
その途端に足がガクガクと震えだし、 バーなんか飲みに行ってらんないとホテルへダッシュで帰った。
顔面真っ白だったそうな私を見て彼氏は、 さっき情報収集した女の子から紅茶をもらったよと、 のんきな顔で自分だけ紅茶を飲みはじめた。 怒る気力はもうさらさらなく、 殺されるかと思ったと泣き出した。
アジアの夜は朝方まで賑やかで楽しいけれど、 アメリカという国は観光地グァムでそしてまだ夜11時であっても、 一人外出は危険だということを思い知らされました。
けれど、多分これが流暢に英語を喋れたら、 余計怖い目にあったような気がします。 いかにもバカに見えたから、 笑われて解放されたと思います。
印税でも入ったら、 またアジア旅したいと思うしだい。 もちろん英語は覚えません。 覚えたい気持ちは多々ありますが覚えません。 ちょっと喋れて危険度が落ちた旅人のほうが、 いつ何時と警戒心の強いにわかバックパッカーより、 よっぽど危険だと思うのです。 私が助かったのはバカのおかげ。
だけど英語喋れたらかっこいいな。 一度、外国人とほんの一瞬だけ付き合ってたことがありますが、 リバーフェニックス激似の男前だったのですが、 どうにもこうにも会話ができずそっこー自然消滅しまつた。 やっぱり覚えるべきかな英語。 不純な動機のためですが。
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