妊娠中絶不妊
DATA:
2010年11月3日水曜日
何も言えないです。
わたくし、若者が中絶しても何も言えないス。
中絶経験有。
何でと問われたら、
すごくタイミングが悪かった。
元婚約者と別れる時、
最後のさよならの一回生中出しで妊娠し、
もう婚約破棄は決まっていたのだが、
産もうと思い「1人で育てる」と元婚約者に伝え、
「よーちゃんは強い、俺は誇りに思う」と言われた瞬間、
なぜか絶対に産まないと決めた。
それがあかんかった。
ヘンな冷たい鉄の手術台みたいのに仰向けで寝転び、
手足を閉鎖病棟みたく四点拘束され、
麻酔を打って「数を数えてください」
「12345678……」くらいで天井がグルグル廻って堕ちた。
で、起きたらベットの上、と思っていたけれど、
ボヤーっと意識が戻ってきたらまた同じく白い天井が見え、
女の先生と付き人2人の女性がゆらりとモヤがかって見え、
ハッと現実に戻り耐えきれない痛みに、
「痛い痛い痛い痛い痛いやめてやめてやめて!」と叫んだのを覚えている。
それが女先生を焦らせたのか、
余計、先生が手に握る子宮内を引っ掻き回す棒、
の動きががさつになり早くなり闇雲に引っ掻き回し、
「痛い痛い痛い痛い痛いやめてやめてやめて!」と暴れたが身動き取れず、
麻酔を追加されたのかその後記憶なく目覚めたらベットの上であり。
なんでか、術後の説明をするのは男院長先生であり、
術中に意識が戻ったのは貴女が精神薬を飲んでおり耐性が付きすぎているため。
そんな感じのことを言われハハハと力なく笑いそうになった。
わたしのおかんは女細腕1人で2人もの子供を育てたではないか。
時間がたってから物凄い後悔でいっぱいいっぱいになり、
わたしと赤ちゃんだけでは幸せになれなかったのか?
そればかり繰り返し産めばよかったではなく産みたかった思った。
家庭環境がなんかヘンだったので、
昔からごく普通の暖かい家庭への憧れがヒドく強く、
その昔から変わらないわたしの想像図はわたし旦那女の子の3人であり、
それに背くことも中絶を決めた一つの原因であり、アダとなった。
普通の幸せをはき違えた。
別に旦那なんかいらない子供とわたし2人でも幸せになれるいっぱい愛情注いでやる。
そう思えるようになった頃から仕事以外、
プライベートの彼氏とは避妊具を付けずセックスをし、
プライベートの彼氏と言ってもとても失礼な話だが大好きでなく信頼もおけず結婚の意思もなく子供作りたい一心が強く、
何回何十回何百回か知らないけれどセックスをし、
けれどもたった一度で子供ができたあの時とは違い、
生中出しという表現は下品なのだけれどとにかく3年くらいそうでも子供はできなかった。
おかしい、と思った。
ある時から子宮が酷く痛く歩く振動だけでも堪えられない激痛で、
産婦人科へ行くと子宮内膜症と言われ、
妊娠しないことも伝えたならいろんなテスト、
男性には屈辱的であろうフーナーテストなどを含むテストを行い、
原因はわたしにあることを告げられた。
「恐らく、堕胎した際に、子宮を傷つけられたのでしょう」
「もう妊娠する可能性はほぼないと思ってください」
なぜあの時産まなかったのかを再度激しく後悔し、
後悔しても足らず、
自身の家庭環境が複雑でなければ産んだのでは。
そういう風に家庭環境まで呪い、
あれほど憧れたごく普通の幸せを掴めないことに絶望し、
わたしは人間としてだけではなく女としても欠陥品の烙印を押し、
自分を呪う。
今現在の相方いわゆる彼氏と出会ってからわたしはその相方と結婚したいという気持ちになり、
今までの幸せになりたいのに幸せをいざ手に入れそうになると怖くなる不安になる。
という感情を伴わない人に初めて出会い、
わたしと相方とこどもと3人一緒ならこんな幸せなことはない。
もしかして子供ができないと告げられたのは誤診ではないかと疑い、
再度、産婦人科の門を叩いた。
妊娠する可能性はほぼないと告げられたがもう一度だけ確認したい。
そういうと医者は「その医者を訴えてもいいですよ不妊を決めつけることは絶対できない」と。
その言葉を聞きどうにもこうにも暖かい家庭への希望がバンバカ蘇り相方へ不妊検査への協力をあおぎ、
協力はできるだけするけれどフーナーテストへの協力はできかねる人をバカにしていると、
そのバカはほぼ100%の確率でわたしなんですと思いうつむいたら涙が出た。
で、相方とのおつきあいももう6年目。
現在はセックスレスだが以前はもう致していたワケで、
やっぱり子供はできず相方のお母さんに子供はまだかと言われるたび何と言っていいのか分からなくなり、
生理が遅れ妊娠判定薬を何回使用したか分からずその度に再激しく絶望し、
普通にこどものできる普通の女の人のところへ行ってくださいわたしはもうツラい。
普通って何だ?
よく考えたらそれさえよく分からないのだけどツラいことに変わりはなく、
「普通の女の人のところへ」と筋違いに相方を責める。
いっぱいいっぱいいっぱい責めた。
なにも自分が産めなくてもいいではないか。
よく考えたらわたしももらい子らしいがけっこう楽しい時もあり生きているではないか。
そういう考えがでてひらめいて、
施設からこどもをカワイイちゃんをもらおう(もらうとは適切ではない表現だが)と提案したが、
わたしのような安定のない仕事に就いている人はダメらしい。
というか精神病という時点でダメらしい。
だからハハハと笑うのです。
バカにしやがって。
笑って笑って笑って憎むべき対象物がないからヤリ切れなくて笑うしかなく、
というか憎むべき対象物は自分だったと気づきハハハと笑う。
それからだいぶん経ってわたしもけっこう強くなり、
自分に言い聞かせているのか思い込もうとしているのか、
相方からのプレゼント(とは言いたくないけれど適切な言葉が見つからず)であるフクロモモンガ、
そしてわたしがその子のお嫁さんとして招きいれたフクロモモンガ。
を、愛息子愛娘とし非常に愛しく可愛がり、
撫で、撫で目を細め恍惚し、
たまらなく愛おしく、
相方が「エサやった?」などと言えば「ゴハンだ!」と激しく怒り、
バカみたいだけどバカだけどそんな感じであり。
今では、人工授精だったか体外受精だったか、
国から援助が出るようになったらしく、
相方それ提案しやったあと同意し、
希望を、
持つ。
バカでけっこう、
それでもわたしは生きて行くのです。
そもそもお前が悪いんだよバカじゃねえかと笑えばいい。
だってそうなのですからバカとか因果応報とか自業自得とかお前が死ねとか可哀想な自分演出とか責められ否定されるほうがまだマシかも知んないし。
自分を卑下するほうがラクだけどその分卑屈になると闇金ウシジマくんに書いていたなあ。
それでもわたしは生きていくのです。
バカ言うもんがバカじゃバーーーカ
フンガフンガ
けれどループす。
おわり
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